本日の億劫案件

編み物グループが再開するということで誘われているが、これが億劫なのだ。オーガナイザーは強い人で、またグループの中で浮いているひとがここぞと話しかけてくる。ご想像つくと思うが、おばあさんの集まりで、半分は有閑マダムで、半分は貧困者だ。典型的な手芸ワールドである。まあ、ニットベイブという感じの女の子達がいる、髪の毛をピンクに染めて、ワンショルダーオフにしたビッグニットを着てるような感じでヒッピーチックとか森ガール系の子達で友達なっても良いが、今までそうなったことはない。

 

私は手芸をカッコ良くしたかった。手芸はカッコいいはずだった。それが大学院でのテーマであったが、あっという間に打ち負かされた。私の目指すものはクールと野暮の綱渡りで、安定化させることが出来ないものだ。そういうのをうまくやったのが、プリンスとかレディー・ガガだ。危ういバランスの再生産に成功した。これには括弧としたビジネスモデルはない。

 

これと対極にあるのがスタイルアイコン、シャネルとかダイアナ元妃とかだ。この固定されたイメージの下に駆け込んだら安全だ、と思わせるものだ。偽ブランド犯罪とか、メーガン夫人とかいう化け物が出現することもある。

 

私にはファッションブランド的スタイルアイコンサイドか手芸サークルサイドかどちらかへの帰属選択しかないままでいたのが、アートで勝負する、とにかく制作する、という答えにたどり着いたと感じている。

その発表場所が、先日来言及してきたストール出店だ。私はそう思い込んでいて、

その盲信が重要なのだ。

 

ま、ニットはセクシーだ、とかは死んでも言いたくないわけだ。

脳の働き方が違う

古着のストールオーナーとの会話。

 

ネクタイを手にとって、そのストライプを見ながら何に作り変えられるかぶつぶつ言っていたんだと思うが、突然「え、ハサミ入れるんですか?ダメです!アナタには売りません。とっとと出ていってください!」

 

ものすごい剣幕で、しかもストールの前に立ちはだかって、そのまま押し出されてしまった。

 

私はいつもそのマテリアルを属性に囚われずに色とカタチで捉えようとする。そのストールオーナーは正反対でその意味を保持するところに意義を持っている。そういうひとが古着コレクターになるんだろうか。